一人のお年寄りが亡くなった。
一週間前に見舞った時は 
薄目を開けてにっこり微笑まれた。
「今年いっぱいかも・・」と言う息子さんの
言葉は信じたくなかったのだが・・・ 。

彼女の思い出は沢山、施設にとって 
10年ほど前からは なくてはならない人になっていた。
立ち上げたばかりの施設は 
市民権を得るまでは前途多難であったのだが
始めたころ 助けてくださった方のお一人であった。

明るい方で楽しい雰囲気作りに長けて 
彼女が来る日は 参加者が多かった。

時折 語ってくださった彼女の人生は 
生易しいものではなかったが 
それを笑いに変える力を持っていて 
講談みたいに語って楽しませてくれたものだ。

幾たび助けてくださっただろう 
何度力づけてくださった事か・・・

本当にありがとう。
感謝の限りをつくせない・・・

さようなら、さようなら。