「ほら 竹田の山がもう 見えんようになった、
もうすぐ(雨が)降って来る 帰えらにゃ、帰ってもいいやろの」

と帰宅願望の利用者さん。

「あかんあかん まだ帰る時間じゃないって・・」

小声で「何度目かの?」と言いつつも 
前に座った利用者さんは 笑顔で根気よく 応対しています。

まるで 禅問答です。

「もうちょっと 右やよ、
ほら 手を伸ばしたら そこに椅子があるやろ?」

「どこどこ あぁ~ あったあった。ありがとうの」

目が不自由になった利用者さんに 
他の利用者さんが 掛け声で道案内をしているのです。

近頃では 机や手すりの位置がよく分かるようになって 
手助けなしにトイレの利用が出来るようになりました。

「あんた よ~ がんばるの?」

「ほんなこと言ったて 1人暮らしやさかい 
なんでもじぶんでせにゃあかん・・」

「えらいのぅ!」
「ほやほや ほんとにのぅ」

「しんじょう よりあい」にはいろいろな方が利用なさいます。
それぞれに 衰え方が違いますから 
ケアの仕方もおのずと異なります。

「しんじょう よりあい」では
楽しみ方の充実度の平等を心がけています。
でもそれは スタッフだけでは決して出来ません。
上記のように 利用者の方々の力を借りて 出来ることであって 
それが 全員の喜びに繋がっていきます。


写真は新しい訪問者 誰とでも仲良しに・・