(国の政策)   高齢者は若者の5倍の医療費・長期入院・ベッドが多いと医療費があがる理由とされ、削減のため療養ベッド23万床・一般病床31万 床が病床削減されようとしている。その受け皿として、在宅医療・介護をすすめ、小規模多機能施設など在宅利用の施設整備を行っていると思われる。また、介 護予備軍への対策強化も計画され、予防拠点づくりも行われている。医療費削減政策の一つの表れとして見ておく必要がある。  (地域の要求)    ワーキングプアなど、安定雇用されていても低賃金であるなど、経済的にも時間的にも家族で高齢者を見守りができる世帯は減少してきている。また、税金・ 医療費・介護諸費用なども年金が収入の大半を占める高齢者には豊かな生活を送ることは難しくなっている。地域的にも教育力・見守る体制を求めることは難し く思える。高齢者で介護・見守りが必要でも、充分にかつ必要に応じた介護・見守りは様々な理由で困難を抱えている。  (しんじょうよりあいの実践の中で)   しんじょうよりあいの事業は利用者一人一人に合わせたメニューで運営されており、また、利用者の多くが自立度を向上させている。一人暮らしの高齢者の憩いの場として定着し、地域の方々からの評価も高く、新たな事業を展開しても協力を得られる関係を築いている。  以上、国の医療費削減政策のなかでますます高齢者への対策を立ちおくらせ、地域まるごと健康づくりをめざすならば、必ず高齢者の自立支援・健康づくりが地域の課題として浮かび上がってくることが考えられる。そこへの手当は特別重視しての取り組みが必要に思われる。   そして、健康への自己責任がすべての人々に強調される中で、地域に開かれた健康づくりの施設はますます必要になり、組合員が自覚的に医療機関と連携し住居の近くで安心して運動ができる施設は喜ばれるものとなると考える。